大地震が起きるたびに数多くの住宅が倒壊する。このとき住民たちは保険によって損失を補てんし、再建を急ぎたいはずだ。住宅向け地震災害保険制度を全土に広めることは、中国の護憲業界や全ての社会にとって長年の望みだった。現在、保険監督管理委員会と財政部は「住宅向け地震災害保険制度実施案」(以下「実施案」)を策定した。中国の災害保険制度の構築がついに最終段階を迎えている。
北京保険研究院は先ごろ「災害保険の現状と発展についての検討会」を開催した。検討会で専門家は、技術面で重点的に解決すべきこととして、強制的に加入させるのかどうか、税金の優遇など財政支援が必要なのかどうか、リスク分担メカニズムを構築するのかどうか、価格を全国統一させるべきかどうかなどを挙げた。
業界筋によると、中国ではまだ災害保険条例がないため、今回提出された「実施案」の難しいところは、保険強制加入に対する説得だという。
「実施案」によると、運用初期においては、中国保険業界協会が公布する全国住民向けの地震保険を主な模範とし、単独の保険または一般家財に対する付加保険とする。地域ごとのリスクや構造の差、地域差などによって異なる保険料率にしながら、適宜調整していく。保険対象は原則的に国家が規定する建築品質基準と耐震基準を満たす建築と、室内付属設備を主とする。保険責任は、破壊的な地震振動とそれによる津波や火災、爆発、陥没、土石流、土砂崩れなどの災害を主とする。
住宅向け地震災害保険は、基本保険と付加保険の2種類がある。都市住宅の基本保険額は1戸あたり5万元、農村住宅のそれは1戸あたり2万元。また不動産市場価格も参考とし、市場の需要と保険会社との協議によって保険金額を確定させる。現段階の保障額は最高100万元とし、それ以上については保険会社が提供する付加保険でまかなう。複数の住宅を持つ世帯も、それぞれの住宅で保険加入ができる。
「実施案」は、住民が地震災害保険に加入する際に地方財政が支援することを奨励している。また国家税収法律法規の規定では、地震災害保険に対し税金面での優遇を与えることになっている。
「実施案」では、地震災害保険制度ではリスク分担メカニズムを採用すると明言している。
初期において、45社の損保会社が「自主参加、リスク分担」の原則に基づき、「中国住宅向け地震災害保険共同体」を設立し、業界全体を担保する能力を持たせる。準備金の受け取り、蓄積、使用は、財政部門が決めた具体的な管理法によって執行する。これを通じて重大地震災害の資金ストックとする。
地震による住民の住宅損失については「リスク分担、等級別負担」の原則に基づき、5段階で担当する。1~4段階までは、保険加入者、保険会社、再保険会社、地震災害保険専門準備金が主体となる。5段階では、財政的支持およびその他緊急資金の手配がすべて困難な状況において、保障比率調整システムを発動させる。前4段階での分担額と手配済みの財政指示、緊急資金の総和を限度として、地震災害保険全体に対し、比率によって賠償金の支払いを行う。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年5月18日