▽中国企業のためにより公平な待遇を獲得
対外経済貿易大学WTO研究院の李楊博士は17日、「このたびの勝訴は中国のボルト産業の発展はもとより、国際市場の開拓にとっても好材料となるニュースだ」と指摘し、次のように述べた。これはEUが非市場経済国に対して取った反ダンピング措置をWTOが支持しなかった初めてケースであり、この勝訴によってEUは今後、反ダンピング関連の法律を改定することになり、中国企業のEU市場における競争環境が改善されることになるとみられる。またEUは中国の完全な市場経済国としての地位を早急に承認することになり、中国企業はより公平な待遇を獲得することになるとみられる。今回の勝訴を受けて、中国産ボルトは対EU輸出額が一層増加し、欧州市場における地位を固めることが予想される。
米国のAP通信が15日伝えたところによると、WTOの認識では、EU27カ国が中国を単なる輸出元とみなして、輸出企業ごとの具体的なやり方を考慮しないのは不公平だという。WTOは特定の国に対して規定を執行するよう強制することはできないが、WTOルールに継続的に違反する国への貿易制裁を実施する権限を授与することはできる。EUの敗訴は、EUが新たな措置を取って反ダンピング税を引き下げる必要がある可能性を示しており、EUにより深い影響を与えるものとみられる。
▽中国企業は貿易摩擦に積極的に対応
1995年から2010年にかけて、EUは中国に対して99件の反ダンピング調査を発動し、70件の反ダンピング措置を採用した。これはインドや米国に次ぐ数だ。中国がこのたびEUを提訴して勝訴したことにはモデル提示的な効果があるとみられる。すなわち中国企業がこれまでのように応訴しない、提訴しないという受け身の局面を脱して、WTOの貿易紛争の中で応訴や提訴を行いうる信頼感を強めたことを示している。
実際、WTO加盟以降、中国は応訴で勝利したことが少なくないのだ。たとえば米国の鉄鋼保障措置をめぐる案件、中国が米国の反ダンピング・反補助金措置を訴えた案件、中米間の家禽肉をめぐる案件などだ。こうした案件からわかることは、中国企業は貿易摩擦に積極的に対処し、政府と連携するルートを整え、政府部門に技術的支援や援助を積極的に求めるべきだということだ。当然のことながら、中国企業にも真剣に反省すべき点はある。たとえば1995年から2010年にかけて、中国企業を対象に発動された反ダンピング調査は804件で、世界全体の調査件数3853件の20.87%に当たる。うち反ダンピング措置を取られた案件が590件で、世界全体の反ダンピング措置採用案件2495件の23.65%に当たる。よって中国企業も経営行為を内部から規範化し、不必要な摩擦や損失を回避する必要があるといえる。
李博士によると、中国の政府と企業は貿易摩擦に冷静に対処するべきで、政府レベルでは敏感な問題を抱えた製品の貿易摩擦警告メカニズムを早急に整備し、タイミングよく警告を発して、企業が貿易摩擦の発生を予防することを支援する必要がある。また貿易保護による損害の援助制度をうち立て、貿易保護主義の下で中国企業が直面する困難を適切に解決する必要がある。
「人民網日本語版」