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![]() 2005年1月1日から実施された最高裁判所による「裁判所の民事執行中に財産の競売及び売却に関する規定」(以下、「規定」という)は、今までの競売手続とその流れを定めるもっとも詳しい司法解釈である。「規定」と裁判所の前例によって、競売手続き全体の流れをここで紹介する。 一、競売の前提 競売を実施できる前提条件は、以下の二つである。一つ目は、被執行者の財産がすでに裁判所から差し押さえられている、又は凍結されていることである。ここでいう財産とは、不動産と動産のことである。もし被執行者の口座が凍結される場合、直接その口座から金員を引き出せば済むことから、競売を行う必要はない。二つ目は、被執行物件が競売に適しており、その被執行物件の価値に悪い影響を及ぼさないことである。金銀とその製品、現地市場で公開取引価格のある動産、腐乱また変質しやすい品物、季節性のもの、保管困難或いは保管料が高すぎるものに対しては、裁判所はそのものを売却することを決めることができる。 二、競売物件の評価 1.評価機構の確定 裁判所は、被執行者の財産を競売する場合、相応の資質を有する競売機構に委託し、当該競売機構の競売実施行為を監督しなければならない。評価機構は、当事者の協議を通じて選出され、裁判所の審査と確認により決められる。当事者の協議が一致しない場合は、裁判所が確定した評価機構名簿から任意抽出で決めるものとし、現在最も一般的な抽出方法はくじ引きのような方法である。 2.評価書の提出 評価機構は評価書を作成し、裁判所に直接提出し、裁判所は五日以内に当事者と他の利害関係者に発送しなければならない。当事者と他の利害関係者がその評価書に対して異議がある場合、評価書を受け取った十日以内に書面で裁判所に提出する。裁判所はその異議を当該評価機構に発送し、評価機構は自分の意見を維持或いは変更 三、競売前の準備 1.競売機構の確定 競売機構は、当事者の協議を通じて選出され、裁判所の審査と確認により決められる。当事者の協議が一致しない場合、執行裁判所が確定した競売機構名簿から任意抽出で決めるものとする。北京市での一般的なやり方は、下部または中級裁判所が事件を一括して北京市高等裁判所に報告し、北京市高等裁判所が定期的に任意抽出で競売機構を定める。また任意抽出の過程を当事者双方と北京市高等裁判所政治部が監督する。 2.買受可能価額の確定 買受可能価額とは、入札価格の最低ラインで、評価額によって確定されるものではなく、評価額の80%以上に確定されるものである。実践中に、買受可能価額は全部、評価額の80%に定められている。 3. 公告の発布 動産競売の場合、競売開始7日前に公告を発布しなければならない。また不動産或いは他の財産競売の場合、競売開始15日前に公告を発布しなければならない。競売公告の内容範囲及び媒体は当事者双方の協議により決められ、協議が一致しない場合は、裁判所により定められる。現在、北京市で行う競売では全部、北京市高等裁判所のHP( http://bjgy.chinaacourt.org )に公告するよう求められている。 4.買受申出人が保証金を納めることについて 買受申出人は、競売に参加する前に裁判所に保証金を納めなければならないが、執行申請者が買受申出人として参加するならば、保証金を納める必要はない。保証金の金額は裁判所が決めるが、評価額の5%を下回ってはならない。保証金を納める義務を履行しない場合、競売に参加できない。競売が成立ならば、買受人の保証金を代金として充て、また他の買受申出人の保証金を3日以内に本人に返さなければならない。競売が不成立の場合、3日以内に保証金を買受申出人に返さなければならない。 四、競売の手続き 1.第一回競売 買受申出人の申し出た買受額が買受可能価額以上の場合、競売での売却が成立し、買受人は競売機構と売却契約書を締結する。その後、買受人は、競売公告に確定された期間或いは裁判所に定められた期間に、売却物件の代金を裁判所または裁判所が指定した口座に支払わなければならない。一般的にその期間は15日から30日となっている。売却物件が動産の場合、直接買受人に引き渡し、また不動産の場合、裁判所は当該不動産所在地の不動産主管部門に指定の名義変更書を発送して、不動産主管部門はその変更を実施する。注意すべき点は、指定名義変更の対象が買受人のみで、原則他人を指定することはできない。仮にできても、買受人以外の指定される対象は税を納めなければならないが、買受人ならば各税を免れる。 買受人が確定された期間に競売機構に代金を支払わない場合、裁判所はもう一度競売することを裁定でき、その競売はまだ第一回競売となる。なお買受人の納めた保証金は没収されることになる。 競売で売却成立になると、競売機構は以下の標準に従って買受人から手数料を取ることができる。代金金額が200万元以下では、手数料の比率は5%を上回ってはいけない;200万元から1000万元までの部分に対して、3%を上回ってはいけない;1000万元から5000万元までの部分に対して、2%を上回ってはいけない;5000万元から1億元までの部分に対して、1%を上回ってはいけない;1億元以上の部分に対して、0.5%を上回ってはいけない。 2.第二、第三回競売 第一回競売に参加する買受申出人がいない、または買受申出人の申し出た最高金額が買受可能価額を下回り、現場の執行申請者が今回の買受可能価額で債務を償うのに同意しないならば、第一回競売不成立と見なされる。裁判所は60日以内にもう一度競売を行い、それは第二回競売となる。第二回競売中に、事情を斟酌して買受可能価額を下げることができるが、下げる金額は前回の買受可能価額の20%を上回ってはいけない。この幅以内であれば、執行官は自主的に買受可能価額を確定できる。 第二回競売が再び不成立の場合、第三回競売に入るものとする。この回においての買受可能価額の下げる金額も前回の買受可能価額の20%を上回ってはいけない。理論的には、第三回競売の買受可能価額の最低額は、評価額の51.2%、即ち0.8の三乗にあたる。 五、売却の手続き 第三回競売が不成立また執行申請者が買受可能価額を受けない場合、裁判所は第三回競売が終結する日から7日以内に売却公告を発布しなければならない。公告の日から60日以内に第三回競売の買受可能価額で当該財産を買おうとする人がいない場合、その財産に行った差し押さえと凍結を解除し、被執行者に返さなければならないが、その財産に対して他の措置をとることができる。実践からみると、申請者が最後まで競売物件で債務を償うのを放棄する状況は殆どない。 作者:高嵩 潤明法律事務所パートナー弁護士(北京大学法学部卒業、元北京第2中級人民法院裁判官) 作者:周暘 潤明法律事務所弁護士(早稲田大学法学研究科 法学修士) 「人民網日本語版」2009年1月22日
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