【2024年の中国と世界】全面的な法に基づく国家ガバナンスには、各業務の法治化が必要——莫紀宏
 

 

「法者、治の端末である」法治が興れば民族が興り、法治が強ければ国家が強い。法治は現代国家ガバナンスの基本的な方式であり、社会発展と民生福祉の根本的な保障でもある。

習近平総書記は、一つの国、一つの社会を治めるためには、規則を立て、規則を守り、規則を守ることがカギだと指摘した。法は国政を治める最も重要な規則である。国家ガバナンス体系とガバナンスの現代化を推進するためには、法治を堅持し、党と国家事業の発展に根本的、大局的、長期的な制度保障を提供しなければならない。

党の二十大は国家ガバナンスの「法治化」について全面的かつ体系的な要求を提出した。党の20大報告は、科学立法、厳格な法執行、公正司法、全国民の法遵守を全面的に推進し、国家各方面の事業の法治化を全面的に推進することを強調した。

「法治化」は国家の各方面の事業に対して提出した普遍的な要求であり、全面的に法に基づいて国を治める中の「全面的」は法に基づいて国を治める政策要求と制度制約は国家生活と社会生活の各分野、すべての方面に普及しなければならないことを要求している。これはシステム工学であり、システム性、全体性、協同性の把握を重視し、統一的に計画し、配慮し、全体的に計画し、重点を把握しなければならない。

全面的な法治化を実現するには、ハイレベルの社会主義市場経済法治システムを構築しなければならない。市場経済は法治経済であり、市場経済に参加した各主体が法治の枠組み内で運行されることを保障してこそ、市場の活力がさらに刺激され、社会主義市場経済が安定的に進むことができる。

全面的な法治化を実現するには、公権力に対する監督制約を重視しなければならない。全面的な法治化の過程で公権力の法治化に特に力を入れなければならない。公権力は憲法と法律の厳格な制約を受け、法執行権、監察権、司法権の運行メカニズムを健全化し、法治監督システムを厳密にし、権力に対する制約と監督を強化し、各方面の公権力監督に対する合力を形成し、権力を日光の下で運行させなければならない。

要するに2024年は党の20大報告書が提示した各種政策目標が効果的に施行された翌年だ。全面的な法治国家は全面的に社会主義現代化国家を建設する重要な一環であり、国家ガバナンスと社会ガバナンスの各事業の法治化は中国式現代化を実現するための必ず通らなければならない道である。

法学理論界としては、習近平法治思想を指導とすることで、法学科システムの質を高め、法治価値の基本問題に対する法理研究を強化しなければならない。

法に基づく国家ガバナンスの具体的な実践について言えば、権力と法治の関係を正しく処理し、権力の「法治化」を絶えず推進し、法治が「権力化」されるさまざまな障害を取り除き、法治が国家生活と社会生活に作用する「春風化雨」の能力を増進し、「法治化」の価値要求で中国自主の法治理論の力を誇示して、「法治化」で権力の性質、形態、内包と機能を絶えず進化させて、中華民族現代文明の建設と人類文明の新しい形の構築に努力しなければならない。

著者:莫紀宏、中国社会科学院法学研究所国際法研究所連合党委員会書記、法学研究所所長、研究員。

出典:中国社会科学網、2023年12月26日。