「法治」が地方政府・政府活動報告の頻出ワードに

全国両会(全国人民代表大会・中国人民政治協商会議全国委員会)の前に開催される地方政府の両会は、新たな1年の各地の経済・社会発展の重要な風向計と見なされることが多い。現在までに全国31省(自治区、直轄市)の両会が全て終了し、2024年度の地方政府の政府活動報告も続々と発表されている。法治日報が伝えた。

各地の政府活動報告を整理すると、「法治」が頻繁に用いられた言葉の1つとなっていることがわかる。「市場化、法治化、国際化された一流のビジネス環境の構築」「法治規範を堅持し、法による行政を着実に推進」など、各地の政府活動報告は法治の軌道上で各活動を推し進め、高水準の法治によって質の高い発展に貢献することを強調している。

安徽省は、重点分野、新興分野、民生分野の行政立法を積極的に推進し、総合的行政法執行改革を深めることを打ち出した。

広西壮(チワン)族自治区は、法治政府の構築を力強く推進し、政府の権限と責任を明確化する制度を全面的に実行し、行政上の重大な意思決定における手続きを厳格に実施することを打ち出した。

これについて、全国政協委員を務める中国政法大学の馬懐徳学長は「新時代における法治政府の構築加速は、国家ガバナンスの体制と機能の現代化を推進し、社会主義現代化国家を全面的に完成させ、中国式現代化によって中華民族の偉大な復興を全面的に推進するうえで、重要な意義を持つ」と指摘する。

上海市は、一流のビジネス環境の構築に力を入れることを打ち出した。市場化、法治化、国際化に焦点を合わせ、ビジネス環境改革の新たな措置150項目を実施し、企業のビジネス環境への満足度を全面的に高めるとしている。

山東省は、ビジネス環境最適化条例の改正を推進し、ビジネス環境の革新・改善のための新たなアクションを実施し、効率的に物事を成し遂げる常設の推進メカニズムを整備し、「省長直通車」などのルートを円滑化することを打ち出した。

中国人民大学の劉俊海教授は「ビジネス環境の最適化を法治化の軌道に全面的に乗せることは、経済発展の大きな潜在力をさらに解き放ち、市場の活力と創造力を十分に引き出し、改革効果を発現させ続け、経済の効果的な質的向上と合理的な量的増大を推進することに寄与する」と指摘している。(編集NA)「人民網日本語版」2024年2月20日