8月1日午前9時25分、福建省厦門(アモイ)市の市街地の交差点で、耳にイヤホンを付けた通行人が、スマートフォンをいじりながら横断歩道を渡っていると、すぐに厦門の交通警察に「通行人の横断歩道横断中のスマートフォン操作による交通安全への影響についての簡易プロセス処罰決定書」を渡された。これは同日に「厦門経済特区横断歩道交通安全管理規定」が施行され、実際に切符を切られた最初のケースだ。
横断歩道でスマホを見るのが罰則を受けることを、多くの市民がよくわかっていないのは明らかだ。全国初の横断歩道に関する交通安全管理の地方的法規として、同規定は、通行人が横断歩道を渡るときに寝転がる、立ち止まる、ふざけて遊ぶ、電子デバイスを利用するといった行為をした場合、または交通安全に影響するその他の行為をすることによって車両の合法的な通行を妨げた場合には、警告処分または50元(約990円)の罰金に処すと明確に定めている。新規定は始まったばかりなため、交通警察は今のところ警告処分にとどめている。
車両が横断歩道で通行人に譲るのはすでに共通認識になっているが、歩きながらスマホを見る行為が増えていることが道路安全の潜在的リスクになっている。
データによると、下を向いてスマホを見ていると、平均的な視野は普通に歩いている時の5%しかなく、平均歩行速度も16-33%低下する。交通事故に遭いやすくなるだけでなく、歩行ペースが遅くなることで交通に支障を及ぼす。中国の複数の地域が下を向いて道路を通行する行為を規制するために、法律または規則を打ち出している。浙江省の温州市、嘉興市、河南省などの省(市)は、違反者には警告処分か10元の罰金、警告処分か5元以上50元以下の罰金、最高200元の罰金に処すといった規定を設けている。(編集KS)
人民網日本語版 2023年08月09日