中国は現在、地域間の発展のアンバランス、都市・農村の格差といった問題を抱えており、これらの問題は経済と社会全体の調和の取れた発展を阻んでいるだけでなく、都市化のプロセスを妨げる重要な要素となっている。
国家統計局のデータによると、中国の都市と農村の所得水準には3倍前後の格差がある。社会科学院が近頃発表した社会青書によると、2012年、中国の都市住民社会年金保険と新型農村社会年金保険の加入率はそれぞれ上昇した。ただし、都市従業員の1人あたり年金水準は2万900元(約35万円)、新型農村社会年金保険は859.15元(約1万4500円)と、両者の差は24倍あまりに達している。
社会保障は農村を重視する必要があり、そうすることで初めて、より多くの困難を抱える人々を助け、国民の公平な基本年金保障を実現できる。近年、各級の政府は農村社会保険の完備に向けて努力しているが(新型農村合作医療制度、新型農村年金保険、農村最低生活保障の完備など)、保険のカバー範囲が狭く、保障水準が低いという難題はまだ根本的には解決されていない。
この難題に取り組むため、国務院常務会議では、すでに実現している新型農村社会年金保険と都市住民社会年金保険の全国民カバーを基盤とし、法に基づきこれらの制度を合併し、全国的に統一された都市・農村住民基本年金保険制度を確立することが提起された。制度モデル、資金調達方式、待遇・給付などは、合併前と基本的に同じとなる。
会議ではまた、保険資金の調達は、「個人から徴収し、集団が負担し、政府が補助」する方式を採用することが強調された。中央財政は、基礎年金基準に基づき、中西部地域に対しては全額補助を行い、東部地域に対しては50%を補助する。地方政府は、重度障害者など支払が困難な人々に対して、最低基準に基づき年金保険料の一部もしくは全額を負担し、公益慈善団体に対しては資金援助を奨励する。
全国統一の都市・農村住民基本年金保険制度を打ち立てることは、中国の経済社会発展の必然的な要求であり、「新しい四つの 現代化(新四化)」建設においても必要となる。春節休み明け早々に行われた国務院常務会議で年金保険が注目されたことは、民政問題に真剣に取り組もうとする政府の態度を示している。
中国は高齢者人口が世界で最も多い国であり、高齢化のペースは徐々に加速している。都市・農村住民の年金保険の統一により、多くの高齢者が「老いてからの拠り所」を得られるようになり、社会全体の安全感と結束力も高まる。このほか、人口の縦方向の流動が促進され、消費をけん引し、革新と創業を奨励することができる。(編集SN)
「人民網日本語版」


